雫
ある日。
いつものようにお出かけ写真をRAW現像しようと、
いつものようにMacを立ち上げ、
いつものようにLightroom Classicを開いて、
パッと目に入った自分の写真(PROVIA)をみたところ、
ふと「あれ、色が強いな」って思ったんです。
そう思った途端、他のフィルムシミュレーションも色が強く見えてきて。
それ以来、「あれ、なんか濃いぞ?」っていう違和感が大きくなってきて。
この苦悩、実はなが〜い間続いていたのです。
そんなときでした。
この写真が、ボクの心を揺さぶってきたのです。
…なんて自然で綺麗な写真なんだろう。
あぁ…ボクはこういう空気感を撮りたいんだ。
それからしばらくは、先のブログに書かれてた「写真は腕ではない、レンズだ」の言葉に誘われ、NIKKOR Z 50mm / f1.2の写真ばかりを追いかける日々。
いや、正確には、Nikonのカメラとレンズを手に入れるための皮算用をするべく、FUJIFILMのカメラとレンズの買い取りサイトを検索する方が多かったかも。
もうダメだ、この誘惑に抗えないぞ。
…いや、ダメだ、ダメだ。
いままでずっと、FUJIFILMと歩んできたじゃないか。
よし、こうなったら、新しくFUJIFILMのレンズを買って、またFUJIFILMとの絆を深めよう。
そんな訳の分からない言い訳で、誘惑されてるNIKKORと同じ標準レンズで神レンズと名高いFUJINON XF35/1.4を買いに量販店へ。
ところが。
何故かFUJIFILMコーナーの手前にあるNikonコーナーで、NIKKOR Z50mm/f1.8を覗いてしまったのです。
…あぁ…f1.8もええやないか…この写り、たまらんわぁ。
FUJIFILMのボディとレンズをすべて売り払い、マウントを乗り換えることで、見えた世界。
キラキラ光る、ボクの想像の向こう側が、そこにありました。